消石灰(鳥インフルエンザが発生した時に撒かれる石灰と同じもの)につなぎとなる糊やスサ等を加えて作ったものを漆喰といいます。
➡消石灰とは石灰岩を焼いて水にくわえたもの
➡石灰岩とは珊瑚や貝殻、石灰藻等が主な原料
漆喰の主成分である消石灰は強アルカリ性で、タンパク質やリン脂質を分解する性質があります。
そのためウイルス等の【エンベロープウイルス】の脂質層を分解しウイルスを死滅させることができるのです。
➡エンベロープとはコロナウイルス、インフルエンザウイルス等のウイルス粒子にみられる膜状の構造のこと。これらのウイルスにおいて、エンベロープはウイルス粒子の最も外側に位置している。
メリット
- 呼吸する壁
漆喰は呼吸する壁とも言われています。それにより、冬場の乾燥や夏場の湿気など年間を通してお部屋の湿度を快適に調整してくれます。昔からある【蔵】もその一つです。
- アレルギーやシックハウス症候群対策に有効
上記で説明したように、漆喰は強アルカリ性の為殺菌効果があり、調湿性能も相まってアレルギーの原因となるカビ・ダニの発生も抑制してくれます。
➡シックハウス症候群とはホルムアルデヒドといわれる有害物質が原因で目のチカチカ、頭痛、めまい等の様々な健康被害がおこること。
➡ホルムアルデヒドとは分かりやすく言うと、標本で使用されるホルマリン水溶液のこと。身近では、接着剤・塗料・防腐剤等にふくまれており、住宅のなかでは壁紙の接着剤や家具等に含まれている事があるため新居に引っ越したにもかかわらずシックハウス症候群の症状がでる方もいます。呼吸器系に障害を与え発がん性の疑いがある物質として建築基準法で使用制限が設けられています。
- 自然素材
左官壁材のほとんどが自然素材になっています。言うまでもなく、環境と身体に優しい材料です。一番のメリットと言っても過言ではありません。
- 防火性に優れている
漆喰は建築基準法の中でも不燃材料として認められており、燃え広がりにくいのが特徴。その為、防火効能を活かし城や蔵の建築に使用されてきました。
デメリット
- 施工費が割り高
ビニールクロスと比較すると、職人が手作業で塗っていく手間や工程が多くかかってしまうので施工費はどうしても高くかかってしまいす。しかし初期費用は高くかかりますが、ビニールクロスの様に塗替えの回数は必要がないので長期的に考えますとコストパフォーマンスは優秀といえるかもしれません。
- 施工期間が長い
工程の多さに加え乾燥させるにも時間をようする為施工期間がかかってしまいます。
- ひび割れの可能性
木造住宅の場合、木の伸縮が必ずあります。木の動きに耐えられない時に壁にクラックとして出てしまう場合があります。